鉄道・旅行ガイド・紀行
コッツウォルズ 伝統と洗練が息づく英国で一番美しい風景
- 江國 まゆ
ロンドンから列車で1時間半
郷愁にあふれながらも進化を続ける
イギリス人の心のふるさとへ
一生に一度は訪れたい至極の田園◆本書は原稿の一部を公開しています。お読みいただく方はこちらをClickしてください。→ 「試し読みサービス」へ
- 定価 1,980 円(本体 1,800 円 + 税)
A5 判/ 160ページ
2024年01月05日 発行
ISBN 978-4-426-12955-2 - *ご注意 発行年月日は奥付表記のものです。実際の発売日とは異なります。
ローリング・ヒルズ――波打つ丘。
イギリスの人々は、コッツウォルズ丘陵の地形を愛おしそうに、そう呼びます。
丘を見渡せば、羊たちがのどかに草を食んでいます。
コッツウォルズの語源はその通り、「羊の丘」という意味なのです。
そこはイングランドの原風景に出合える場所。
ロンドンからほんの1時間半で実現する、極上エスケープです。
はちみつ色に輝くライムストーンの家並み、
なだらかにうねる緑の丘、教会の尖塔。
羊毛で富を成した人々が礎を築いた土地は、産業革命の波に洗われ、
毛織物はいつしか化繊に取って代わられ、おかげで鉄道マップから取りこぼされ、
今も時計の針は中世で止まったまま。
この郷愁あふれる風景を一目見ようと、世界中から旅人が訪れます。
でも本当は、コッツウォルズも進化の中にあります。
近郊の都市から近い美しいカントリーサイドは
富裕層が別荘を持ちたいと願う土地でもあり、
彼らの都会的なセンスが少しずつ、浸透しつつあります。
他都市からリロケーションしてビジネスを興した人々も大勢いて、
世代交代が進み、新たなコッツウォルズを定義しつつある。
そんな印象を持つことにもなるでしょう。
でもご安心を。
イングランドの真髄は、田舎にあり。
ロンドンが束になっても敵わない広大な自然と生活のリズムがそこにあります。
田園風景をしっかり心に刻んだ後は、泥まみれの長靴でパブに踏み込む
地元の人の隣で地ビールを一杯。
まだ日が高いなら、ゴツゴツとした大ぶりスコーンに
たっぷりのクリームとジャムを塗って、温かい紅茶と一緒にいただきましょう。
さあ皆さんも、ご一緒に!
(著者「はじめに」より)
著者紹介
江國 まゆ (えくに まゆ)イギリス情報ウェブマガジン「あぶそる~とロンドン」編集長。東京の出版社で書籍・雑誌の編集を経て、1998年渡英。英系広告代理店にて日本語編集者として活動後、2009年に独立。ライター、ジャーナリストとして各種媒体に寄稿中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房)、『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし365日──英国の人たちから学びたい毎日を心地よく過ごすための鍵』(自由国民社)、共著に『ロンドンでしたい100のこと 大好きな街を暮らすように楽しむ旅』(自由国民社)がある。20年以上住んでもなおロンドン愛は続く。
目次
Chipping Campden チッピング・カムデン
Moreton-in-Marsh モートン=イン=マーシュ
Broadway ブロードウェイ
Stow-on-the-Wold ストウ=オン=ザ=ウォルド
Lower Slaughter ロウワー・スローター
Bourton-on-the-Water ボートン=オン=ザ=ウォーター
Stanton スタントン
Snowshill スノーズヒル
Winchcombe ウィンチカム
Tewkesbury テュークスベリー
Gloucester グロスター
Cheltenham チェルトナム
Burford バーフォード
Bibury バイブリー
Kingham キンガム
Chipping Norton チッピング・ノートン
Cirencester サイレンセスター
Ampney Crucis アンプニー・クルーシス
Tetbury テットベリー
Malmesbury マームズベリー
Bath バース
Lacock レイコック
Bradford-on-Avon ブラッドフォード=オン=エイヴォン
Castle Combe カースル・クーム