世界にはばたくインド系◆NRI/PIO Non-Resident Indians / People of Indian Originインド国籍の在外者はNRI、非インド国籍となった者とその子孫がPIO。 ◆印僑本誌1997年版収録
インド以外に居住する同国出身の実業家やビジネスマン。いわゆる華僑が東南アジアに集中しているのに比べ、中東やイギリス、北米など世界各地に拡散し、その数は、約1300万人。ネール政権の社会主義的な経済運営をきらって海外に移住したのがその始まりであるといわれる。最近になってこの印僑が注目されるようになったのは、経済自由化を推し進めるインド政府が印僑資本誘致に本格的に乗り出したことによる。印僑によるインド投資は、1994年の実績で、全外国投資の3分の1を占める。これは最大投資国であるアメリカよりも多い。さらに印僑には欧米企業の中枢でビジネスマンとして働くものも多く、彼らが間接的に欧米企業のインド投資を推進しているともいわれ、経済自由化の重要な牽引役となっている。 ◆世界のインド系インド系住民が、勢力をもつ国々(以下は各国の民族構成)
ほかにイランは、インドから難民受け入れ。クエイトでは製造・建設現場はインド・パキスタン系。 コモロでは少数派のインド人やヨーロッパ人が経済活動を担う、等々。 ◆リトルインディア Little Indiaシンガポール市街地中北セラングーンロードにあるインド人街。シンガポールの人口の7%強がインド人。ヒンズー教のラクシュミー・ナーラーヤン寺院が建つ。 ◆サウスオール(サウソール;サウスホール) Southall英国ロンドンのインド人街。英国は、植民地時代のインドの宗主国だったので、インド系の住民(Asian)が多い。それで英国では「Asian」という言葉は、中国人や日本人、ベトナム人ではなくて、南アジア人をさす。 ◆パリ10区パリのインド人街は10区にある。10区は、サンマルタン運河があって庶民的な区。ちなみに中国人街は20区、北アフリカ人街は18区。 ◆ジャクソン・ハイツ Jackson Heights米国ニューヨーク・クイーンズ区にあるジャクソン・ハイツは、アメリカでは最大級のインド系商業地区。クイーンズにあるのは“後発の”エスニック街で、このインド人街も1960年代以降、移民制限が廃止されてのち発展した。周辺にある韓国系・中南米系・中国系の商業地区も同様、最近のもの。 ◆インド系アメリカ人インド系は、合衆国のエスニックグループ人口のうち、アジア系のなかでは中国系、フィリピン系についで第3の勢力。以下、ベトナム系、韓国系、日系とつづく。 |
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